ワシがヤクファンを続けているのは、やはり岡田さんの魅力が大きかったのではないかと思う。岡田さんというのは、スワローズ私設応援団長の故・岡田正泰さんのことだ。
印象深いのは、武上ヤクルト、土橋ヤクルトの時代。「今日は神宮に行くか」と、会社帰りのまま神宮に行き、「もう3回くらいかな」と試合途中からライトスタンドに行ってみると、2回表を終わってしっかり負けてる・・・って感じ。そのころは5位と6位を独占していただけあって、勝っていることが本当に珍しかった。
まあ、負けていても別にいつものパターンなので(笑)、淡々としてビール片手に応援する。でも岡田さんが来る前の応援団てえのは、今ひとつ元気がない。
確か、岡田さんは途中から試合に来ることが多かったと思う。記憶では、4,5回くらいから来たんじゃないだろうか。そして、岡田さんが来ると、ライトスタンドが一気に変わる。江戸っ子らしい、シャキシャキした声がスタンドに響く。こうなったら元気百倍。負けていても、試合進行に関係なく(笑)沸く! そして乗せられること乗せられること。。。
そのころは中盤でもう負けが決まるようなパターンが多かった。こうなると、ラッキーセブン・・・カラオケ大会が始まる。なぜかいつも「矢切の渡し」(笑)。みんなで合唱して楽しんだ。後半は負けていてもどんちゃん騒ぎ。まるで点が入らないときは、シングルヒット1本出たらもう東京音頭! 9回には、ついに相手のライトの選手を応援し始めるという・・・(笑)。あ、これは冷やかしではなく、本当に応援してました。さすがに、ライトのなにがし選手は苦笑していましたが。。。ヽ(´ー`)ノ
ファンが楽しむことを第一にしていた岡田さんは、本当に輝いていた。ライトスタンドは、勝っているとき盛り上がるのは当たり前だが、たとえ負けていても明るかったし、笑いが絶えなかったし、大いに盛り上がった。また家庭的な温かい雰囲気がなんとも言えずよかった。
このころのTV中継で、こんな言葉があった。
アナ「ヤクルト・ベンチは負けていても明るいですね」
解説「負け慣れしてますからね」
そうそう、やっぱしファンも負け慣れしていた。そして明るかった。どんなに負けても、楽しんで帰っていって、満足していた。
でも考えてみると、岡田さんはほとんど試合を見ていなかったんじゃないだろうか。グランドに向くことはほとんどなく、いつもスタンドを見て陣頭指揮を執っていたのだ。よく、カーンときて、スタンドが「うゎ~っっ!」と沸いてから振り向いていたから、バッターが打ったところは見ていない。たまにグランドを見て、腕を振って応援することもあったが、それはわずかだったように思う。
岡田さんの言葉を読むと、「でも、野球自体はあんまり見れないな」って言葉があるんで、やっぱりそうだったのだろう。それだけファンとスワローズを真剣に愛していたんだろう。
岡田さんはこう言っている。
“ファンに喜ばれる”というのがオレの応援のポリシーだ。「応援しろ」と強制なんかしねえよ。応援を楽しむことによりファンがのって、そのファンの応援で選手をのせられれば、最高じゃないか。
岡田さん、永遠に。いつまでもみんなの心の中に生き続けてください。
ヤクルト 岡田応援団長特集
スポーツシャワー ヤクルト応援団長・岡田さん 1 2 3
最近のコメント