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2007年5月15日 (火)

魂は心臓に宿る

Angel Heart 心臓移植したグラス・ハートは、その心臓の持ち主である槇村香と出会う。香の記憶に導かれ、新宿をさまよい歩くグラス・ハート。グラス・ハートは戸惑いながらも、香を受け入れていく……

これは「エンジェル・ハート」のストーリーだが、妙に生々しいところがある。それもそのはずで、これは心臓移植の実話に依拠しているからだ。心臓移植者の手記として、最も有名なのは、心肺同時移植手術を受けたクレア・シルヴィアの体験だろう。それは、『記憶する心臓』(角川書店)の著書で詳細に知ることができるし、1999年6月24日には「アンビリバボー」で、2003年3月15日には「サイエンスミステリー」で放送されたので、ご存じの方も多いだろう。それは次のような体験である。

Claire Sylvia 心肺同時移植の手術が終わってから、クレア・シルヴィアは、それまで好んで口にしたことがなかったビールが飲みたくなった。「わたしって誰なの?」という思いがわいてきて、退院後は大嫌いだったピーマンが大好きになり、今まで一度も食べたことがなかったチキンナゲットを頻繁に食べるようになった。性格も男性的になる。まるでフットボールの選手のように、男っぽく肩で風を切るように歩き、同性愛の傾向は全くなかったのに、ブロンドのオランダ人女性をナンパしてしまう。そしてある晩、クレアは夢の中で心臓を提供した男性と出会い、その男性がティムという名前であることを知る。ドナーのことは秘密とされており、医師も看護婦も一度もドナーの名前を発していないのに、ドナーの名前がわかったのだ。その後、ティムの家族と会ったクレアは、ティムの好物がビールとピーマンとチキンナゲットだったことを知り、自分の人格の変化もティムのものであることを知る。

心臓移植によって、レシピエント(臓器受容者)の好み・性格・趣味・行動・体質・夢などがドナー(臓器提供者)のものに変わってしまうという体験は決して珍しくない。その豊富な事例は、それが「都市伝説」といった言葉で片づけられるものでないことを示している。前記『記憶する心臓』と『心臓の暗号』(角川書店)から、心臓移植の体験談をいくつか取り上げてみよう(ちなみに心肺同時移植の例はほとんどない)。

  • 引っ込み思案で内省的だった40代の男性トーマスは、心臓移植後、性格が激変した。最初はいつも野球帽をかぶり、妻に依存しているようにして現れた。以前は人種的偏見を持っていたが、手術後は黒人と快く付き合えるようになり、黒人女性に惹かれた。しゃべり言葉にも変化が生じ、口汚い罵り言葉を口にするようになった。ドナーはニューヨークで事故死したティーンエイジャーの少年(おそらく黒人)。
  • 50代初めで、エネルギッシュな元造船技師のマリオは、20代の若い男性から心臓の提供を受けた。手術後、嫌いなバナナが好きになり、甘いものが大好物になった。また、自分がずぼらになり、ダンスの踊り方を忘れ、杭に向かって馬蹄を投げるゲームの腕が落ちた。あるとき、ボストンの小さな教会に入ってみたところ、初めて来たにもかかわらず、故郷に帰ってきたような懐かしさを覚え、神父や教会の内部を知っていることに気づいた。そこはドナーが通っていた教会だった。
  • 移植手術前は極度に水を怖がり、シャワーすら浴びようとしなかった心臓移植のレシピエント。心臓移植後間もなく、その患者は水泳やヨット遊びがしたくてたまらなくなった。ドナーは船の事故で亡くなった働き盛りの船員だった。
  • 敬虔なクリスチャンである中年男性。バイク事故で亡くなった若いドナーから心臓を移植された後、麻酔から覚めたときに、およそその人らしからぬ罵詈雑言をわめき散らした。たまたまそれを聞いたドナーの母親は、そのしゃべり方が自分の息子にそっくりだと断言した。
  • 貞淑な妻だった35歳の女性。刺殺された24歳の売春婦から心臓が移植された後は、セックスとオナニーにふけり、ポルノビデオもよく見るようになった。興に乗れば夫の前でストリップまでするようになった。
  • 仕事以外のことには見向きもせず、絶えず動き回って、かんしゃくを爆発させていたジムは、心臓移植の後、冷静で穏やかになり、花好きになって毎月妻に花を贈り、ロマンチックで鬱傾向になった。ドナーは花屋で働いていたニューヨーク出身の若い女性。彼女は穏やかだが、引っ込み思案で、ずっと鬱気味。失恋がきっかけで自殺したという。

ドナーからの記憶についても、かなり鮮明なものがある。その記憶の正確さは、まさにドナーそのものと言える。

  • 殺害された10歳の女の子の心臓を移植された8歳の少女。彼女はドナーを殺した男の夢を繰り返し見ては、夜中に悲鳴を上げた。そして、彼女が話した特徴をもとに容疑者が逮捕され、彼女が提供した証拠が決め手となって、その男の犯行だと断定された。犯行時刻、凶器、場所、犯人の着ていた衣服、被害者が殺されるときに言ったこと……少女の証言はすべて正確だったのだ。
  • つまらないことで言い争いをして、気まずい雰囲気で車を走らせていた夫婦。車の中ではワイパーの音だけが響いていた。そんなとき、真正面にまぶしいライトが見え、車はトラックと正面衝突。夫デビッドは死に、妻グレンダは命を取りとめた。その後、グレンダは、夫の心臓を移植された青年と出会う。南米から移住してきた青年カルロスだ。スペイン語しか話せなかったため、母親が通訳する。グレンダはカルロスの胸に手を置いて、デビッドとの仲直りの合言葉を口にした。「万事めでたし(Everything is copacetic)」。「コパセティック」とは、今日のアメリカではほとんど使われないスラングだったのだが、母親は驚いて言った。「あの『コパセティック』という言葉は、息子がしょっちゅう口にするんです。新しい心臓をもらうまでは一度も言ったことがなかったのに。手術のあと、最初に私が聞いた言葉がそれでした。私の知っているスペイン語に、そんな言葉はありません」。その後、カルロスの好みがデビッドのものに変化したことがわかったが、カルロスは目の前にまぶしい光が迫ってくる夢をよく見るようになり、車のワイパーの音にいらいらするようになったという。

心の変化も見逃すことはできない。クレア・シルヴィアは、療養中、自分の中にもうひとりの人間がいると感じ、ふと気づくと“わたし”と考えるべきときに“わたしたち”と考えていたりもした。時には、はっきりと別の魂がわたしの肉体を共有していると感じられることもあったという。自宅に戻ると、何もかもが前とは違っているように思えた。友人や身内にまで違和感を抱いた。「この人たち、いったい誰?」という思いがわき、相手の顔はわかるのに、それが誰なのかわからなくなったという。ティムの家族と会ったときは、ティムの母親と誰に対しても感じたことのないような固い絆で結ばれているのを感じ、ティムの写真を胸にしっかり抱きしめた。ティムの父親は「あのときは、息子が帰ってきたような気がしましたな」と思い、母親は「あの子は逝ってしまったかもしれませんが、ある意味では今でもわたしたちのそばにいるんです」と思ったという。

ここで要点を挙げておこう。以下の三つは、心臓移植後に見られた大きな特徴である。

  1. 心臓移植を受けた者は、好み・性格・趣味・行動・体質・夢などがドナーのものへと変化する。
  2. それは心臓が移植されたときに起きるのであって、他の臓器移植では起きない。
  3. そうした変化は、好みや性格等が新たに付け加わるのではなく、ドナーのものと入れ替わってしまう。

こうした現象についてはどのように説明したらいいのだろうか。一般的な説明としては、心臓が健康なものに変わったから、免疫抑制剤などの薬の作用ゆえに、細胞記憶といった理由が考えられている。しかし、これらでは説明が付かない。

まず、弱っていた心臓が健康なものに変わったがために、肉体が元気になり、それがゆえの変化だという説明についてだが、運動能力が劣った例、性格が穏やかで鬱気味になった例の説明にはなり得ない。また、それが体力・気力の充実を説明するものであったとしても、好みや性格がどうして変わるのかの説明にはなっていない。次に、臓器移植の際に用いられる免疫抑制剤などの強い薬の作用から来る変化だという説明についてだが、上記2で挙げた、どうして心臓移植にだけ起きて、他の臓器移植には起きないかが説明できない。また、3で挙げたドナーと入れ替わることの説明は不可能だ。細胞記憶についても、確かにすべての細胞にはDNAが存在することから考えられなくはないが、なぜ他の臓器移植では起きずに心臓移植だけに起きるのかが説明できない。もちろん上記3については沈黙だ。

いろいろと考えたが、これらの現象を説明するには、私たちの本質的なものを設定するしかないように思える。これは「心」「意識」などと表現できるかもしれないが、ここでは「」と表現することで先に進めよう。

そのがどこにあるかというのが、今回のテーマでは当然大きな問題となるが、脳にあるとした場合と心臓にあるとした場合で考えてみよう。意識が脳にあると考えるのは、現代の西洋医学の一般的傾向なので、この設定は間違いではないだろう。

まず、脳に魂があると仮定しよう。すると心臓移植の場合は、脳にあるレシピエントの意識が、心臓のドナーの記憶を読み取っていることになる。さて、心臓の記憶とはどのようなものなのだろうか。DNAだとしたなら、すべての細胞に存在するので心臓移植だけに起きることの説明ができない。たとえ心臓に独自の神経系があり、そこで特殊な細胞記憶がなされていたとしても、先に挙げた殺人事件の犯行を正確に証言したり、知らない言葉の特殊な合言葉を話したりするような詳細な記憶までがそこでなされるものだろうか。非常に疑問だ。また、脳に魂があった場合は、移植された心臓内の人格と二つの人格が併存するはずで、人格が入れ替わることは考えられない。

やはり脳に魂があるという考えで、心臓移植の現象を説明することは難しい。大体において、記憶を蓄える臓器として心臓をとらえなければならないところに、根本的に無理があるのではないだろうか。

それでは次に、心臓に魂があると仮定しよう。すると心臓移植の場合は、心臓にあるドナーの意識が、脳にあるレシピエントの記憶を読み取っていることになる。確かに、脳は記憶を蓄える器官なので、そこにレシピエントの大量の記憶があってもおかしくはない。また、人格は魂と関連するので、心臓が移植されることによって、レシピエントがドナーの好み・性格などへと変化することは容易に理解できる。当然、心臓にある魂が入れ替わったわけだから、人格は併存するのではなく、上記3で挙げたように入れ替わることになる。また、上記2の説明も簡単で、心臓に魂が宿り、他の臓器には魂は宿っていないのだから、心臓移植にだけこの現象が起きると説明できる。

やはりどう考えても、魂が心臓に宿ると考えた方が自然だと思えてしまう。魂が心臓に宿るという視点で考えるならば、先に挙げた様々な体験談の謎はするするっと解き明かされていく。クレアが抱いた違和感も理解できてしまうのだ。

果たしてこれは我田引水の論理なのだろうか。そこで思い起こされるのは、カナダの神経外科医ワイルダー・ペンフィールドである。ペンフィールドは、心を脳の働きのみに基づいて説明しようと長年研究してきたが、そこでわかったことは「脳の神経作用によって心を説明するのは、絶対に不可能だ」ということであった。また、脳死が人の死にはなり得ず、脳が絶対的なものでないことは、「脳死する気功の不思議」「脳死・臓器移植の真相」で見てきたことだ。やはり、ここは唯脳的視点を改め、もっと心臓に注目していった方がいいように思えるのだ。

このように魂が心臓に宿り、新たな魂がレシピエントの中で活動していると考えると、すんなりと心臓移植の現象は説明できる。しかし、そうすると魂が入れ替わっていることにならないか。つまり、本当のクレア・シルヴィアは実は死んでいて、心臓に存在するティムが新たな体を得て、クレアの脳に宿る記憶とともに生きているということだ。これが事実だとすると、心臓移植の倫理が問われなければならないだろう。

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コメント

自分も心臓に魂が宿っていると考えています。心臓の停止が人の死と思います。
物理的に証明できない魂ですが、現実に実在していて、死後の世界もあると思われます。
腎臓移植の場合も異変があるみたいで、血液が次第に移植された腎臓により入れ替わり、性格等の変化があるみたいです。
医学が進歩しすぎるのも考えものですね…。

mckeeさん、コメントありがとうございます。腎臓移植の話は興味深いですね。

脳死や臓器移植の実態を多くの人が知るならば、魂は決して脳に宿ってはいないということがわかると思います。
しかし、現実は脳死・臓器移植に様々な利権が生じているようで、その実態はあまり知らされないという事実があるようです。悲しいですが。。。

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